32歳です。6歳の女の子と2歳の男の子がいます。上の子は帝王切開、下の子は自然分娩で出産しました。上の子も、出産当日まで自然分娩のつもりでした。陣痛が来て待機室に入り、後は子宮全開を待つだけでした。定期的にお腹が締め付けられるような痛みが押し寄せてきて、もうすぐなんだなー、と緊張してきました。でも、割と冷静に過ごしていたように思います。
ところが待てど暮らせど、痛いは痛いのですがどうも陣痛が弱いらしくてついに陣痛促進剤を打たれてしまいました。分娩台に移り、事前に指導されていた呼吸法を陣痛の痛みににあわせてやってみました。うー、という痛み、どうしてこんなに痛いのに産まれて来ないんだろ、初めての出産なので、この時間が長いのか短いのかわかりませんでした。
「帝王切開に切り替えます」と、告げられるまでに、なんだかおかしいぞ、という雰囲気はムンムンしていたのでとても心配になっていました。「早くしてください」そんな気持ちで迷いなんてなかったです。
緊急帝王切開だったので全身麻酔でした。赤ちゃんのことが心配だったのですが、医師が落ち着いて、今の段階で赤ちゃんに危険はない、と説明をしてくれたので「よろしくお願いいたします」と、同意書にサインをしました。麻酔から覚めて「女の子ですよ」と娘を見せてもらったとき心底ほっとしました。
術後は全身麻酔のためか気分が悪くて頭痛と吐き気に苦しみました。帝王切開は後陣痛に加えて手術の傷の痛みもあります。そのうえ、私は陣痛までたっぷりと味わったので、痛みのフルコース、なんかすごく損したような気がします。とはいえ、まあ、いいでしょう。かわいいわが子が生まれてきたんだから。でも一歩間違ったら、と思うと、出産って本当に命がけですよね。
帝王切開をするということは、危険が本当に迫ったときのみです。そして、母親がこうしたリスクを賭してまで赤ちゃんを守ろうという決断だといえまです。だからこそ、お腹の傷は勲章だと言われているのではないでしょうか。帝王切開で赤ちゃんを産むと、次のお産も帝王切開を薦められることが多いです。
育児をしながらも次の赤ちゃんを産むときは陣痛を体験したいなと思っていても、医師が受け入れてくれないことがあります。それは胎盤の癒着なども、手術をしていない人とくらべてみるとおきやすくなっているからです。逆子は回転術という手段もありますが、医学的な理由で医師から帝王切開を薦められた人があります。
その中にも、明らかに帝王切開にした方がいいケースもありまししグレーゾーンという人もいます。たとえば逆子で帝王切開を考えたのであれば、妊娠中に医師がお腹の上から赤ちゃんを動かす「外回転術」という方法も考えられるのです。これは、すべての人にうまくいくというわけではありませんが、かなりの率で逆子が返ります。
その地域に知られている回転名人の医師を口コミで探してみたり、かかっている医師に聞いてみるとよいでしょう。「前回のお産が帝王切開だったから」という理由の場合は、これは、医師によっては経腟出産でも受けてくれるかもしれません。思い切ってセカンドオピニオンについて求めることも考えてみるとよいでしょう。
帝王切開なら陣痛がなくて出産は楽なのでしょうか?ほとんどの人はできれば避けたいと思っている帝王切開なのですが、実はあまり抵抗感を感じないという人もなかにはいます。また帝王切開が増えているのではないかという声があるようです。厚生労働省は帝王切開の件数を調査しています。最近では医師不足なのですが、帝王切開の増加は考えらます。
その背景には、医療訴訟の増加や晩婚・晩産化も関わっています。また女性の気持ちにも変化の兆しがあります。最近では経腟出産への不安が高まっているようです。麻酔出産か、いっそ帝王切開で産むのもいいかも、という声もなかには聞かれるようになりました。「手術もこわいけれど、お産の方がもっとこわい」ということなのです。
かなり安全性が高くなったとはいっても帝王切開はれっきとした開腹手術です。陣痛のかわりに術後は麻酔が覚めるともちろん痛みがありますし、その傷は残ってしまいます。稀なことですが、手術の弊害として血栓ができやすいということがあるようです。これは母体に生命の危険が迫るほど大変なことなのです。
帝王切開をおこなう場合、産院の丁寧な説明とケアが必要になるのではないでしょうか。現在のお産がどのような状態であるのか、そしてどういった理由で帝王切開が必要になるのか、また産後のリスクにはどのようなものがあるのかといったことの説明もしないで有無を言わさず医療介入となってしまったケースは心に傷が残ってしまうようです。
「陣痛を体験したい」という人にたいしては、一度自然に陣痛がついてから帝王切開の手術を行ったり、帝王切開をした後でも赤ちゃんを胸に抱くカンガルーケアをしていたり、また母乳育児のサポートをしているような産婦さんにたいしてきちんとした配慮をもってケアをおこなっている産院ももちろんあります。
だからこそ「帝王切開について何も知らなかった」ということではなく、妊婦さんの時期に事前に正しい知識を勉強しておくことも大切なことなのです。産院から説明があったとしても自らが積極的に納得いくまで説明を求めるというような姿勢も大切になるのではないでしょうか。自然分娩の場合は産道といういのちの道を回ぢりながら赤ちゃんは産まれきますが、何らかの理由で自然分娩が難しかった場合は、たくさんの人にいのちの道を作ってもらい見守られながら産まれてきたということを頭に入れておくとよいでしょう。